2024年9月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3707ページ
ナイス数:48ナイス
■屍鬼(一) (新潮文庫)
古い因習が根強く残る外場村で次々と起こる不審死。初めて読んだ小野不由美作品が『残穢』だったので、めちゃくちゃ怖いのかと思いながらゆっくり読んだ。閉じた集落あるあるの余所者に対する目線、噂が広がる様子がリアルだった。村人の死も祟りなのか病気なのか分からない。ただ確実に何か良からぬことが起きているというのが分かる不気味。ゆっくりだが確実に何かが起きている。まだ全然分からないので、続きがとても気になる。
読了日:09月02日 著者:小野 不由美
■ぼくらの中の「トラウマ」 (ちくまプリマー新書)
図書館本。心の痛みを癒すということをやさしい語り口で書いたもの。トラウマやトラウマ反応がどういうものか、個人でできることや周囲ができること、著者が旅で癒されたことなどが書かれている。人との繋がりでトラウマが癒えるというのは最近よく聞くが、その繋がりも密なものではなく、ただいるだけや、何となくの繋がりでもいいのが興味深い。個人でできる対応も、トラウマと面と向かって戦うのではなく、痛みから逃げたり避けたり宥めたりで納めていくのも面白い。
読了日:09月10日 著者:青木 省三
■屍鬼(二) (新潮文庫)
次々と人が死ぬ村で、今度は転居が相次ぐ。何か恐ろしいことが起きてるのに、それが何か分からない。ひたすら不気味で不安が広がる。なんだろう。何か怖い。
読了日:09月12日 著者:小野 不由美
■屍鬼(三) (新潮文庫)
村に広がる異変の正体が明らかになってきた。敵の包囲網も徐々に狭まり、ちょっとずつ窮地に陥っている。正体が分かっても真綿で首を絞めるような苦しさは変わらず、不気味さや恐怖感も変わらないのが凄い。敵は敵で一枚岩とはいかないところが興味深い。味方にも敵にも綻びが見えてきたように感じる。
読了日:09月13日 著者:小野 不由美
■屍鬼(四) (新潮文庫)
怪異が跋扈する村。犠牲者はあとを絶たないが、どうすることもできない。少しずつ真相が掴めてきたのに、何もできない歯がゆさが苦しい。屍鬼側も人数が増えて統率を欠くようになってきた。村側も屍鬼側も、このままでは大変なことになってしまうという緊張感が凄い。
読了日:09月19日 著者:小野 不由美
■屍鬼(五) (新潮文庫)
最終巻。あまりにも凄まじい作品だった。村人の暴徒集団、蹂躙される屍鬼。4巻で高まった緊張が弾けて崩壊していく。言葉にならない。一気読み必至の作品であることは間違いない。
読了日:09月19日 著者:小野 不由美
■基礎からわかる 易の完全独習
周易の本。八卦の説明から64卦384爻が分かりやすく書かれている。64卦を一つのストーリーとして捉えるというのは面白かった。占いの具体例も豊富で、「そんな風に考えるのか」と驚く。読んでいても面白かった。
読了日:09月26日 著者:翡翠 輝子,ウラナイ8易の会
■はじめてでもよくわかる! 四柱推命 (説話社占い選書7)
四柱推命に興味を持ったので読んでみた。陰陽五行や十干辺りは断易でも出てきたので親しみやすかったが、命式の蔵干を出す辺りで難しく感じてしまった。後半は流し読み。初めて触れるには中々難しかった。
読了日:09月27日 著者:富永祥玲
■快楽殺人の心理: FBI心理分析官のノートより
連続殺人犯へのインタビューやプロファイリングで有名な本。プロファイリングもこの本もずいぶん昔に流行ったが、今はどうなっているのだろうか。犯行現場の様子から犯人を特定して、犯人の心にまで迫るのは中々興味深かった。
読了日:09月30日 著者:ロバート K.レスラー
9月に読んだ本はこんな感じです。漫画を一冊も読んでませんね。ずっと活字を読んでいました。
小野不由美『屍鬼』は1巻を8月から読み始めまていました。分厚さで気持ち負けしていたのでゆっくり読んでいたのですが、1巻を読み終えると続きが気になり、2巻、3巻と手に取っていました。後半は一気読みしてしまいました。やー、とにかく怖い! ホラー小説のジャンルらしいので怖いのは当たり前なのかもしれませんが、本当に怖い! 小野不由美作品は、初めて読んだのが『残穢』で、こちらもまためちゃくちゃ怖かったのですが(手元に置いておくのも怖かったので手放しました)、『屍鬼』もかなり怖かったです。どちらの作品も怪異が怖いというより、不気味で不安を煽るのが巧くて、読書から離れた先でも怖いと感じるものでした。密度の濃い物語だった! しばらくホラー小説はお腹いっぱいです。
読了リストを見ると、占いの本も混じっています。興味があれば何でも読んでみるのですが、占いの本も中々面白いものです。占いが表す象徴、哲学みたいなものに触れるのも面白いのですが、一つの道具を極めていくような、技術書としての面白さがあるかなと感じています。あたる・あたらないよりも、創作で困った時にいつもと違う切り口で考えられるのも楽しいところです。
結構何でも読んでみるタイプなので本選びに節操がないのですが、それでも一年くらいブログに記録を付けているとさすがに趣味や傾向がうすぼんやり見えてくるかなと思ってみたり。何にも興味を示すタイプなので、よろしければあなたのオススメの本を教えてください。